前評判どおり何か壊したなと言う仕上がりでしたが、壊れた事で客席はチョコチョコと沸いていますね。○のハト派、×のタカ派、座長はインコと言い出す意味不明のインコ派?(説明は不可)とにかく、グー、チョキ、パー、どれが一番かと言う堂々巡りで雨と雪の日比谷でしたが帝劇の中は静かなルーレットタウンの夏でしたね。これはある意味Shockっぽいかも。でも光ちゃんの月夜ノ物語でみなさん一応納まってしまう、この光一座長の存在感がReal Shockです。そして舞台の上の光ちゃんはジャパネスク密林の中、何万光年かなたから何次元の世界へ降りた人か、ほのかに、しかし熱く朧月夜ノ君で、正体不明の色香があって、素晴らしかったです。あの手の動きを合わせるのは大変だったでしょうね。DVDを観ていてもどれもこれも新鮮でした。でもやっぱり?の所も有るのでインコのように首を傾げてみているとなるほどなと思えたり。壊れていてもいいのです。歌舞伎もシェークスピアもおかしい事はいっぱいあります。でも残っているのは舞台にして名作だからでしょう。ドラマなどと違って舞台は生もの、よく出来ている話に乗っているようではダメで何か足りない所を引っ張り揚げていく力が無いと面白くないのです。形が整っているに越した事は無いけれど、それよりもいい方向へ人をひきつけていく事、盛り上げる事が大事という事でしょうか。遠い昔にお芝居みたいな物が始まった頃の何かをShockは持っているかもしれません。でも今更Shock以外の物がこのやり方を取り入れてもとんでもないことになるでしょう。それがなぜか今は内緒にしておきます。違ってるかもしれないし・・・ 二部の光ちゃん、彼の中の何がここまで光ちゃんの体とオーラをリモートするのか、もう言葉は追いつかず、百聞は一見にしかず。そして前作のエレガントな演劇の香り漂うShockの時とコウイチは何か違う。前作でもコウイチはたくましかったけれど何かを背負う悲壮感がありました。今度も清涼感も初々しさも可愛さも綺麗さも相変わらずなのでやっぱり品がいいのだとは思いますが、その上品さを内にグッとこめるようになったと言うのか、コウイチは普通に働いている若者に見えます。生身っぽいと言うのか、軽々と仕事をこなしていくような。庶民的というのかなつかしいような今度のShockの雰囲気とあいまって、これまたお茶目になったヒカル兄さんの世界と時代をコウイチは今もさらりと守っていると言うことでしょうか。こういうゆとりのある強さは一番日本人が好きな落ち着ける強さですね。そんなものをちらりと漂わせる光ちゃんです。 キャストが変わればカンパニーの色も変わり、何かを変えなければいけないのでしょう。今回のShockは語れることが多そうです。そういう隙をたくさん作ってくれてるように思います。皆様、誉められると不安になっちゃう光ちゃんを安心させるも良し、色々自説を曲げずに聞かせてください。思う事はそれぞれでしょうが、かなりの高い確率で皆さんそれぞれ正しいと思います。大人ですから言葉の殴り合いにはならないでしょう。私は去年の今ごろはあれで良くて、まとまった6月はあれがよくて、今は客席もShockかもしれないし舞台にもバンバン光ちゃんが出ている今のShockが良いです。そしてShockは何かが壊れても光ちゃんは凄いとみんなが受け入れてしまう。社長さんもお喜びでしょう。そして私は光ちゃんを不安に落とし入れる悪魔なファンです。これに気がついたことが私の一番のReal Shock。そして最後のSolitude、ずっと思っていましたが小さいのに(年齢が)重低音の響く子と思っていた光ちゃんは年齢に逆行して高音がピカピカキラキラしてきて劇場と言うスケールに歌があっているのか、生歌が良いです。そしてお芝居が乗っているというのか、聞いていたい歌。もっと悪魔になれと念を押されたような気持ちの良い歌でした。
|
|